2011年11月08日(火)
よく住宅情報誌で取り上げられるテーマ「賃貸VS分譲」を考える際に、
見落とされがちな視点があります。
それは、「賃料は今後どのように推移していくか」ということです。
つまり、「賃料は今後ずっと変わらないのか」ということを考える必要があります。
賃貸はその時々のニーズで住み替えることでコスト調整ができるのがメリットです。
例えば子供と一緒に住むときは広い部屋、独立したら狭い部屋に引っ越すというように。
ある住宅情報誌では、50年間の住宅費を賃貸と分譲それぞれでシミュレーションし、
どちらも50年間で7000万円以上かかることになるが、
賃貸の方が30万円くらい高くつくという結果になっていました。
50年間で30万円違うということは、年間6千円位の差ですので、
その程度なら自由がきく賃貸の方が有利だと思ったりしませんか?
しかし、私は一概には比較できないと考えています。
なぜなら、住宅ローンは、特に固定金利であれば支払額を固定することができますが、
賃料の場合は、相場やインフレ、デフレ等の経済情勢の影響を受けやすいからです。
言い換えると、住宅ローンの支払いは自分の意思でコントロールできますが、
賃料は自分の意思でコントロールできない要素で決まっているのです。
30年前の大卒初任給は4万円前後、民間の賃料相場は坪2000円前後、
現在の大卒初任給は20万円前後、民間の賃料相場は坪9000円前後です。
この30年間で所得は5倍になり、賃料もそれに伴い上昇しているのです。
もし30年前に家賃シミュレーションをした場合、
今その通りの結果にはなっていないことは明白です。
5年後、10年後の日本経済や不動産市況がどのようになっているか予想できますか?
もっとその先はいかがでしょうか?
日本の将来像を考えること無しに、賃貸と分譲のコストがどうなるかは判断できません。
また、日本の将来像を考えるためには、今の日本の現状を知っておく必要があります。
次回はその点についてお伝えします。
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