MY TOWN MY STORY 志野流香道 次期家元 蜂谷宗苾

Interview / MY TOWN MY STORY

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住まいの優先順位の一番は

はじまりは室町時代にさかのぼるといわれる、日本を代表する伝統文化の香道。
茶道、華道ほど、馴染みがないかもしれませんが、実は、志野流香道の教場に通う人は、下は学生さんから上は80~90代までと、とても幅広いのだそうです。
次期家元として、全国&世界の教場で啓蒙活動を続ける蜂谷若宗匠に、香道の魅力や、3年強住んでいたという城南の魅力を語っていただきました。

蜂谷宗苾 - Profile -

志野流香道 次期家元 蜂谷宗苾

1975年、愛知県名古屋市生まれ。
志野流香道の二十世家元・蜂谷幽光斎宗玄氏の長男。

2005年3月に二十一世家元を継承する若宗匠として宗名披露した。
志野流とは、500年の歴史をもつ、志野宗信を流祖とする日本最大の香道流派。

現在、日本国内に200カ所弱、世界ではボストンと、不定期にパリでも教場を開設。
蜂谷氏は、各地での香道の啓蒙活動を行っている。近年は、自然と人間との共存共栄を目指し、何百年後の子孫の代まで香道で用いる香木の元となる木を残すために、ベトナム等で植林活動を実践。
実践とともに、それを自ら、「環境道」と名付け、講演等でも提唱。
幼稚園時代から、長年サッカーに熱中してきたスポーツマンでもある。

ゆとりのない現代人を癒す香道のチカラ

花でも、果物でも、ふとよい香りが漂ってきたとき、人は不思議と心身が癒されるものです。ここ数年来、体験者や入門者が増えている香道にもそのような効果があるのでしょうか?
蜂谷若宗匠
心身を癒す効果があります。最近、ニュースなどを見ていて感じるのは、現代人は、すべてが"いっぱいいっぱい"なのかなと。コップに水があふれるほど入っているとき、少し揺らしただけでも水がこぼれるのと同じように、気持ち的にも体力的にも余裕がなく、心が病んでしまっているのではないか・・・ということです。
そんな現状の中で、心身を癒すものの一つとして、皆さんが香道を欲するのであれば、お役に立ちたいですね
香道では、香炉で香木をたくと立ち始める香りを、嗅覚で楽しむだけではないそうですね。

"心の耳で香りを聞く"というコンセプトがあります。そのためには、無心になって気持ちを集中する精神性も重要。さらに、和歌や源氏物語などの文学や書道も関係してくるので、総合芸術と言っても過言ではありません。
奥の深い香道のような文化に親しむ、心や体、時間の"ゆとり"こそが、現代人に必要なエッセンスなのかもしれませんね。

蜂谷さん

蜂谷さん

イメージ

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居心地よく、快適だった3年強の城南生活

学生時代の数年間を京都で過ごした以外は、ずっと名古屋に暮らしていたのですが、3年前から最近まで、東急東横線の都立大学駅近くに住んでいました。
人生初の東京城南暮らしは、いかがだったのでしょうか?

とても居心地がよかったですね。
住宅街なのに、マンションの窓から隣の駐車場に茂る樹木が見える立地。
住まいの優先順位の一番が"緑"、だったこともありますが、それ以上に大家さんご夫妻がとても優しい方だったので安心して住まわせて頂きました。
地元の人と、僕も含め地方から来た人が、ほどよい距離感を保ち、うまく共存しているような街の雰囲気も好きでした。
各地へ出かけることも多いそうですね。

都内の教場へは、目黒通りを使って、抜け道も覚え、車で移動していました。名古屋に帰るときも目黒通り、環八経由で東名高速へ。新幹線に乗るときは東京駅や品川駅まで行くよりも早い菊名、新横浜ルートをいつも使っていましたね。
オフタイムはどうされているのですか?

自由が丘は、よく散歩しました。後々、住みたい場所の一つでもあります。飲みに行くのは、酔いつぶれても帰ることができる中目黒や恵比寿が多かったですね(笑)

夢は、東京から21世紀版香道を発信すること!

若宗匠の夢を教えてください!

香道は、作法だけ教えればよいというものではありません。
だから今は、今までやっていないこと、見ていないことを体験して、経験値を高めている最中です。8月に知人と出羽三山で滝行をしたり、また、この取材を受けたのも、経験の積み重ね。
しばらく充電したあとは、香道の根本にある伝統と文化を守りながらも、今の時代にあった表現方法を僕なりに考えてみます。
そして、21世紀版香道を日本中に広め、世界にも発信できる道場を東京につくりたいですね。
と、アツイ想いを語ってくださった若宗匠。東京の街は、お帰りをお待ちしていますよ!

東京23区唯一の渓谷「等々力渓谷」

東急大井町線「等々力」駅から南へ約3分の場所にあるゴルフ橋の階段下を流れる谷沢川沿いに約600m続く、東京23区唯一の渓谷です。高低差は約15m。
両岸に生い茂る樹々や鳥のさえずり、水の音、清涼感あふれる空気が都会の喧噪を忘れさせてくれます。
東岸には、古墳時代から奈良時代のものとされる横穴群が、その南には不動の滝あり、滝の上には真言宗の古刹・満願寺の別院である等々力不動尊が鎮座。
一帯は、桜の名所としても知られています。
蜂谷若宗匠も「都立大学のすぐ近くに、こんな場所があるなんて知りませんでした。僕は、緑に囲まれているのが大好きなので、知っていたら時間があるときに来ていたでしょうね」と、大絶賛!!

東京23区唯一の渓谷「等々力渓谷」